【質問へ解答】透析バイトは楽でローリスク?【研修医・医師】


臨床医ライフハックラボ

透析バイトに関してご質問いただきましたので、
お答えします。

この記事の目次

【質問】透析バイトは楽でローリスクのバイト?【研修医・医師】

臨床医ライフハックラボ

早速、質問にお答えします。

透析バイトは楽ですか?

基本的に回診と必要時の対応だけなので身体的には楽です。

透析バイトは研修医でもできますか?

僕自身はあんまりおすすめしないというのが本音です。
(透析になる患者さんは、糖尿病を基礎疾患としていたり、冠動脈の危険因子も多くある場合が多いので、対応に慣れているのであればOKです。おすすめしない理由は以下のとおりです。)

臨床医ライフハックラボ

透析バイトについて解説しつつ、上記のQ&Aを深堀りします。

透析バイトについて解説

文字通り、血液透析中の患者さんの管理をします。
透析専門のクリニックなど透析部門での勤務です。


透析時のシャントの確認、
全身状態の管理
ときに穿刺も行います。


お給料は通常の当直などの相場と大きく変わらず、
時給1万程度。

透析バイトは楽でローリスクなバイトか? 

答えはNoです。 理由は2つ


僕は、透析バイトは、身体的には楽ですが、
ローリスクのバイトだとは決して思いません。


理由は以下の2点です。

  • 透析の患者さんは冠動脈疾患、脳卒中のリスクが高い
  • 透析時は循環動態の変動しローリスクではない


慢性透析では、
基礎疾患に糖尿病や、
高血圧の合併が多く、
動脈硬化の危険因子が集族しています。


結果、冠動脈のイベントや脳卒中のリスクが高くなります。


また、透析時は循環動態が変化します。
循環動態の管理に慣れている必要があります。

慢性透析患者のプロファイル

出典:我が国の慢性透析療法の現況2018


上の表は、2018年の慢性透析患者さんの状況です。


慢性透析患者さんの内訳を確認すると、
糖尿病が多いですし、
循環動態の変動する透析時はローリスクとは言えませんよね…



もちろん、自分の技量を踏まえ、引き受けるのはもちろんOKですが、
対応になれていない段階で、透析バイトを選ぶのはリスクがあります。



僕が後期研修医ならやりません。
だって、他にもバイトがありますし、
わざわざ選ぶ必要がありません。
常勤先の勤務の合間に
お気楽に選ぶタイプのバイトではありません。
(もちろん透析専門の先生方であれば話は別ですよ!)


僕も透析クリニックに出入りすることはありますが、
普段安定していても、
冠動脈のイベントを起こしたり、
弁膜症を有している患者さんの対応って意外にあります。



無理をしても、誰も得しないと僕は思います。

まとめ 透析バイトはローリスクのバイトではない


透析バイトは楽なバイトと思われがちですが、
ローリスクのバイトではありません。


バイトだからこそ、リスク管理はしっかりとしましょう!

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