腎臓

免疫チェックポイント阻害薬によるirAE(免疫関連有害事象:immune-related adverse events)による尿細管間質性腎炎

・免疫チェックポイント阻害薬は腫瘍細胞によるTリンパ球の抑制の回避を図り抗腫瘍作用を示す
CTLA-4アンタゴニストPD-1阻害薬に分けられる

★腎性貧血に関する知識

・原因は腎臓のエリスロポイエチン産生低下
・従来のエリスロポイエチン製剤に加えて、2019年よりHIF-PH阻害薬が保険適応となった
・成人CKD患者の目標Hb値は11g/dL以上13g/dL未満、11g/dL未満が複数回確認されれば腎性貧血の治療開始
・透析患者の目標Hb値は10g/dL以上12g/dL未満、10g/dL未満が複数回確認されれば腎性貧血の治療開始

HIF−PH阻害薬について

・腎性貧血に対する治療薬
・低酸素誘導因子(Hypoxia-inducible factor ; HIF)の分解を促進するHypoxia-induced factor polyl hydroxylaseのを
・経口薬(対するエリスロポイエチン製剤は蛋白製剤で注射薬)
・血栓症や悪性腫瘍や新生血管出現による糖尿病網膜症悪化の懸念あり

 ▶HIF-PH阻害薬適正使用に関するrecommendationに関するお知らせ  https://jsn.or.jp/medic/newstopics/fromjsn/hif-phrecommendation.php

★常染色体優性多発性嚢胞腎

autosomal dominant polycystic kidney disease : ADPKD
・原因遺伝子はPKD1またはPKD2
・両側の腎臓に嚢胞が生じ、腎機能は徐々に低下し腎不全に至る疾患
・根本的な治療は確立されておらず、進行抑制を目的にトルバプタンが使用される。
・トルバプタンはADPKDに対して60-120mg/日(利尿剤抵抗性の体液貯留には7.5−15mg/日)と非常に多く投与するため、脱水症や高Na血症、肝障害の出現には注意

トルバプタン

・バソプレシンV2受容体の拮抗薬(抗利尿ホルモンの受容体)で集合管に作用する
・ADPKDにおいては、投与群と非投与群との比較で腎嚢胞の増大と腎機能低下を有意に抑制した
・集合管より下流でc-AMP増大→細胞増殖→嚢胞増加を抑制する
・腎嚢胞増加によって腎容積増大速度が速い患者に一部保険適応となっている
その他の利尿薬の作用部位

★生体腎移植

・ABO血液型が異なっていても可能 2019年 27.4%
 ▶ABO血液型不適合腎移植:抗体関連型拒絶反応を抑制のため、腎移植前に抗血液型抗体除去を目的とした血漿交換や抗体
・高齢者でも可能 2019年 60-69歳(21%)70歳以上(5.3%)
・透析を経ずに行う腎移植(先行的腎移植)が予後が良いため推奨されている産生能を抑制するための脱感作療法を行う

★腎代替療法

・透析患者34.4万人(2023年)新規導入患者4万人/年
・多くは施設での血液透析を行い、在宅血液透析は1%に満たない。
・透析患者の原疾患は2023年末時点で糖尿病性腎症39.1%、慢性糸球体腎炎23.4%、腎硬化症14.0%
・新規導入患者は糖尿病、腎硬化症、慢性糸球体腎炎の順に多く、腎硬化症が増加傾向
・腎機能低下が進行し、eGFR 30ml/min/1.73m2未満となったら患者説明を開始することを推奨
・一般的には無尿となるまでに血液透析を導入する
・一般的には週3回3-4時間程度
・目標Hb値は10g/dL以上12g/dL未満、複数回のHb10g/dL未満となれば腎性貧血の治療開始
(成人CKD患者の目標Hb値は11g/dL以上13g/dL未満、11g/dL未満が複数回確認されれば腎性貧血の治療開始)

参考文献
★慢性腎臓病
★蛋白尿
★肉眼的血尿
★検査
★蓄尿検査
★IgA腎症
★IgG4関連腎炎
★強皮症腎クリーゼ
★腎尿管結石
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